刀と健康

ABROAD DIETS HEALTH LIVINING

今回はちょっと今までとは違った視点で書かせて頂きます。

日本の伝統工芸の一つである日本刀作りの職人さん海外の展示会に来ていました。そこで少し日本刀作りについてお話を聞きました。今回日本刀作りと健康の共通点を見つけたのでお話ししたいと思います。

この展示会で売られていたのは日本刀以外に日本刀作りの技術をいかした日本包丁や置物などでした。どの品物も伝統の深みのある味とモダンなデザインがうまくマッチしていて美学を感じました。ここで写真を載せたいのですが許可を頂いていないので残念ですがご想像でお願いします。

部屋の一番奥に、赤く染まった鞘ときれいなカーブで描かれた刀が展示されていました。この刀はなんと400万円もする品物です。16代も続いているかなりの伝統品を目の前にして、心が刀に取りつかれてしましました。

日本刀と健康とは一見全くもって関係のない物だと思いませんか。

私も最初はそう思ってました。ですが、職人さんにお話を聞いている中で、いくつかの共通点を見つける事ができました。

目次

  • 見た目は単なる見た目ではない
  • 東洋と西洋の考え方の違い
  • 土地の物は土地の人に馴染む
  • 最後に

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見た目は単なる見た目ではない


刀に対する知識が一つもなかったので、『良い刀と良くない刀の違いはなにか。』という質問をぶつけてみました。

想像していた答えとして、切れ味があるとか軽いとかそういうことなのかなと思っていたのですが、その答えは【美しさ】だったのです。

見た目が美しい刀が良い刀だそうです。その見た目とは、品やかなカーブが描けているか、刃文の模様は単一ではなく独特に描かれているか、鉄の光沢がしっかりと出ているかというこの3つの点です。

驚く事にこの3つの点の視点でみた刀は使い勝手も優れているらしいのです。

これを健康で考えてみると、人の見た目が人の健康に関わっているのかといえば間違いなく関係しています。姿勢のきれいさ、肌のつや·質···猫背であれば血行が悪く、肌にニキビがあれば内臓の働きが良くない事も分かります。

このことから見た目を良くしようとすれば、必然とクオリティーも良くなっていく事を物語っているのです。

東洋と西洋の考え方の違い


もう一つ以前から興味があった事をお聞きしました。

『日本の職人さんと西洋の職人さんのこだわり方の違いはありますか。』この質問は西洋の職人さんというのがどういう人達なのかあまり想像ができなかった事と日本の職人さんが西洋の職人さんをどう思っているのかがとても興味がありしました。

西洋の刀の職人さんは先が尖っていれば人を刺せるという理由から、その刀の先に時間をかけて作っていく傾向があり、日本の職人さんは全体のバランスをみながら細かなところまで時間をかけて作り上げていく傾向あるということでした。

この違いはまさに西洋医学と東洋医学の違いにそっくりでびっくりしました。西洋医学は症状のある部分にフォーカスして治療を進めていき、東洋医学は全体の体のバランスをみながら治療を進めていきます。

なぜこのような傾向の違いが生まれるのか歴史的な背景をもっと知りたいなと興味が湧きました。

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土地の物は土地の人に馴染む


刀作りで重要な要素として、材料があります。江戸期に入り西洋から鉄の材料が輸入され始めました。

日本刀の職人さんのなかでも西洋の鉄を使って日本刀作りを始める人も出てきたのですが、その西洋から仕入れた鉄を使うと日本の鉄を使うよりも錆びやすく使い勝手が良くありませんでした。

日本語として『勿体無い』と言葉があるように日本人は昔から物を大切になるべく捨てないで使っていた習慣があります。鉄の日本刀が錆びてしますと使い物にならないことから日本刀に西洋から仕入れた鉄を使う事は普及しなかったのです。

日本の鉄は錆びにくく、錆びたとしても薄い表面しか錆びない事からもう一度磨けば、光沢のある鉄がまたできるそうで、日本人の性質にあった鉄の性質だったのです。

反対に西洋の考え方としてダメになったら捨てるという習慣が根付いており、西洋の鉄の性質で西洋の刀は十分まかなえた事が想像できます。

この事を健康に置き換えて考えると、現在の食の問題が浮き彫りになってきます。現在は輸出入がそこまで摩擦なく行える事から、海外の食べ物がたくさん日本に入ってきています。

この食べ物が輸入され始めてから日本人が選べる食材のバリエーションが増え、どんな季節でもどんなものでも食べれるようになりました。

それと同時に、生活習慣病や癌、アレルギーなどの疾患が増えてきた事も事実としてあります。この事を踏まえると、日本人には日本の土地でとれたものを食べる事で健康な体を保てるのではないでしょうか。

四季にあった野菜、食べ物をその時期に頂くことを思い出す必要があるように感じています。

最後に


話の中で、本来武士は刀を一生に一度抜くかどうかだということを教えて頂きました。至近距離で刀を振り、相手の体を傷つける事は武士であってもなかなか辛い光景だったそうです。そのため刀は自分を守るためのものであったそうです。

現在でもこのような考えで原発を持っている国はたくさんありますが、日本刀の職人さんが言ってたのは原発の自己防衛と刀の自己防衛では言葉で表せないけどメンタリティーが違うそうです。

武士のメンタリティーは宮本武蔵が残した言葉で有名な『我以外皆師なり』ということが物語っていると私は思います。西洋の神様は人間が作った想像物であるのに対して、日本は神様を刀や火、山などに宿っているという考えを持っていました。

このようなメンタリティーは日本の大昔から代々受け継がれてきました。インターネットが普及し、さまざまな価値観を触れる事ができるようになった中で、日本人が本来持っているメンタリティーは薄まってきているとは思います。

これが良い事なのか悪い事なのか分かりませんが、私はこのメンタリティーを忘れる事はせず、新たな価値観に触れていく事が素敵だなと思います。

今もなお続いている日本刀の作りは今後色あせず、伝統を残しながらさらなる新境地へ向かっていくのでしょう。